コーポレートガバナンス

方針/基本的な考え方

新日本科学は、企業価値をより一層高めるため、経営の健全化、 効率化、透明性の向上、コンプライアンス体制の強化を図り、実効性のあるコーポレートガバナンスを実現していくことを基本方針としています。

コーポレートガバナンス体制

経営の最高決定機関である取締役会は、取締役9名(うち独立社外取締役5名)から構成されており、原則として月1回の開催のほか、必要に応じて随時開催しており、経営に関する重要事項はすべて取締役会で協議決定しています。なお、取締役は、経営環境の変化に対する機動性を高めるために、任期を1年としています。
経営の監視機能は、監査により適法性を監査しております。監査役は3名で、そのうち2名は社外監査役です。監査役は、監査役会をはじめとする重要な会議への出席や、業務及び財産の状況調査により、取締役の職務遂行を監査しています。

コーポレートガバナンス体制

取締役会に関する考え方

取締役は、社内および社外ともに、国籍、経歴、性別を問うことなく、人格・見識に優れた人物であることを求めており、取締役会のダイバーシティに関するポリシーを策定しています。
その上で、業務執行を担当する取締役は、豊富な業務上の専門的知識と経験を有する人物を候補者とし、社外取締役は、出身分野における豊富な知識と経験を有する人物を候補者としています。
取締役および監査役は、その役割・責務を適切に果たすために、原則として取締役会への出席率が原則80%を下回らないことを求め、経営に対する実効的な監督機能を果たすよう要請しています。

取締役会のダイバーシティに関するポリシー

監査役会

監査役会では、監査の方針および業務の分担などを審議、決定し、取締役の職務の執行を監査するほか、当社の会計監査人、および内部監査部門との連携や、当社各組織・⼦会社監査を通じて、経営への監督機能を果たしています。
監査役及び会計監査人並びに内部監査部門は、年間予定等の定期的打ち合わせを含め、共有が必要な事項について随時情報の交換を行い、必要に応じて監査役は会計監査人及び内部監査部門に対して監査役会への出席を求めることができる体制としており、相互の連携を高めています。 また、社外監査役は、監査役会が定めた監査方針及び計画に基づき、監査業務を行っており、監査役会において各監査役より報告を受けて協議をするほか、取締役会に出席して適宜意見表明を行っています。

取締役・監査役のトレーニング

取締役及び監査役がその役割・責務を適切に果たすために必要なトレーニング及び情報提供を適宜実施しています。取締役及び監査役が新たに就任する際には、必要に応じて法律やコーポレートガバナンスに関する研修を行っています。また、取締役等に対し、経営課題に関する研修を継続的に実施しています。具体的には、3か月に1回程度、社外取締役等を講師として、経営等に関するトピックスについてフォローアップを図っています。
社外取締役及び社外監査役が新たに就任する際には、必要に応じて当社の事業内容の説明や主要拠点等の視察を実施しています。社外取締役及び社外監査役に対しては、当社の事業課題等について、必要な情報提供をしています。

社外取締役のサポート体制

現状、社外取締役および社外監査役を補佐する担当セクション、担当者は設けていませんが、要請があった場合には、合理的な範囲で配備するものとしています。
なお、社外監査役を補佐する担当セクション、担当者の任命・異動等人事権に係る事項の決定には、監査役会の事前の同意を得ることにより、取締役からの独立性を確保しています。

報酬委員会

当社は、任意の「報酬委員会」を設置しています。これらの独立性は、構成員の過半数を独立社外取締役によって構成することにより担保しております。
報酬委員会では、取締役および監査役の報酬に関する株主総会付議議案の原案、取締役・執行役員・理事・子会社取締役の報酬額(算定方法を含む)の原案、役員報酬の構成を含む方針の決定、役員報酬の決定手続の審議を実施しています。

コーポレートガバナンス・指名委員会

当社は、任意の「コーポレートガバナンス・指名委員会」を設置しています。これらの独立性は、構成員の過半数を独立社外取締役よって構成することにより、その独立性を担保しています。 コーポレートガバナンス・指名委員会では、取締役および監査役の選解任に関する株主総会付議議案の原案、取締役会に付議する代表取締役(CEO)および役付取締役の選解任の原案、取締役会に付議するその他経営陣(執行役員・理事・子会社取締役)の候補者の原案、取締役、監査役、経営陣の選定方針・手続の決定、後継者計画に関する事項、取締役会の実効性評価に関する事項などの審議を実施しています。

SDGs委員会

当社は、2021年8月27日の取締役会において、当社グループ全体のサステナビリティへの取組みを中長期的な視野で体系的に拡充し推進させていく目的から、当社取締役会の任意の諮問機関として「SDGs 委員会」の設置を決議しました。また、2021年10月にSDGs委員会の下部組織として「環境委員会」を設置しています。
SDGs委員会は毎月開催され、取締役会の監督・助言のもと、サステナビリティに関するリスク・機会やマテリアリティ(重要課題)の特定、サステナビリティに関する方針および戦略、非財務KPI・目標の設定等について審議しています。
取締役会ではSDGs委員会からの報告を基に、サステナビリティに関する基本方針や重要事項を決定の上、社内の取組みに関する監督が適切に図られるように体制を整えています。また、取締役会にて決定した方針や戦略は、各組織の目標に落とし込まれ、活動の結果が取締役会にフィードバックされる仕組みを構築しています。

氏名 地位 取締役
在任年数
出席回数(2024年3月期)
取締役会 委員会 OG・指名委員会 SDGs委員会
永田 良一 代表取締役会長兼社長 43年 13/13回 -- 5/5回 --
高梨 健 代表取締役副社長 20年 13/13回 2/2回 -- 3/3回
永田 一郎 取締役副社長 4年 13/13回 -- 5/5回 11/12回
角﨑 英志 専務取締役 6年 13/13回 -- -- 9/9回
福元 伸一 社外取締役(非常勤) 9年 13/13回 2/2回 5/5回 --
山下 隆 社外取締役(非常勤) 9年 13/13回 2/2回 5/5回 --
花田 強志 社外取締役(非常勤) 4年 13/13回 2/2回 5/5回 --
戸谷 圭子 社外取締役(非常勤) 3年 13/13回 2/2回 -- 12/12回
松枝 千鶴 社外取締役(非常勤) 1年 -- -- -- --

取締役のスキルマトリックス

当社は、取締役会全体として必要と考えるスキル項目を設定し、各取締役の専門性と経験等を一覧化したスキルマトリックスを作成しています。

取締役 取締役 スキル 主な資格
会社経営 グローバル
ビジネス
技術・
研究開発
財務・会計 人事・労務・
人材開発
法務・
リスク管理
環境 社会 内部統制・
ガバナンス
永田 良一 代表取締役会長兼社長 CEO 医師
高梨 健 代表取締役副社長 米国公認会計士
永田 一郎 取締役副社長 医師
角﨑 英志 専務取締役 獣医師
福元 紳一 独立社外取締役 弁護士
山下 隆 独立社外取締役 公認会計士
花田 強志 独立社外取締役 税理士
戸谷 圭子 独立社外取締役 学者
(グローバルビジネス)
松枝 千鶴 独立社外取締役 公認会計士

役員の報酬決定にあたっての方針と手続

各取締役の報酬額は、会社法所定の手続に従い、株主総会決議で定めた全取締役の報酬の総額の範囲内で、任意の報酬委員会において原案を作成し、取締役会に対して答申しており、代表取締役社長は、取締役の報酬額の決定について取締役会の委任を受けて、報酬委員会からの答申内容の範囲内で決定しています。
取締役の報酬は、会社業績や経済情勢、個々の職責・実績等を総合的に勘案して決定しています。

1.基本方針

当社の取締役(業務執行取締役のみならず社外取締役も含む。以下同じ。)の報酬等に関しては、2003年6月25日開催の株主総会において取締役報酬月額40,000千円以内(使用人兼務取締役の使用人分給与相当分は含まない)と決議されています。
この決議に基づき、個々の取締役の報酬等の内容の決定に際しては、各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としています。具体的には、当社の取締役の報酬は、基本報酬と業績報酬により構成されています。

2.報酬(金銭報酬)の個人別の報酬等の額の決定に関する方針
(報酬等を与える時期又は条件の決定に関する方針を含む)

当社の取締役の報酬は、個々の職責に基づく基本報酬に会社業績や経済情勢、実績等に基づく業績報酬を総合的に勘案して決定され、月例の固定報酬として支給されています。

3.取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する事項

取締役の個人別の報酬等の額については、独立社外取締役が構成員の過半数を占める報酬委員会が、取締役会に対して答申を行うものとしています。報酬委員会では、取締役会からの諮問を受けて、会社業績、経済情勢、各取締役の職責、実績等をふまえて審議を行い、その原案を作成しています。
代表取締役社長は、取締役の個人別の報酬等の額の決定について取締役会の委任をうけて、報酬委員会からの答申内容の範囲内で、決定するものとしています。

取締役会の実効性評価

当社は毎年、取締役会の審議、業務遂行等に関して、任意のコーポレートガバナンス・指名委員会が取締役・監査役に対する評価アンケートを作成・実施するとともに、代表取締役会長兼社長による各取締役への個別面談を実施しています。アンケート調査の内容はコーポレートガバナンス・指名委員会で審議し、取締役会でも内容を共有することで取締役会の審議の活性化等に資する改善を進め、取締役会の実効性を高めています。
取締役会出席者による活発な議論を促進するため、取締役会における決議事項及び報告事項とは別に「協議事項」を取締役会規則(2018年4月1日改正)で設定しました。この協議事項は、取締役および執行役員が、決議事項として上程する前段階として協議を行うべき事項、若しくは取締役会にて協議を諮りたいその他の事項について、取締役会に上程し意見を聴取することができる制度です。この制度を利用することで取締役会における議論の促進を図っています。
取締役会の実効性評価の概要および結果の最新の内容はコーポレートガバナンス報告書(補充原則4-11③)で報告しています。

内部統制システム

当社は、2006年5月15日開催の取締役会において、内部統制システム構築の基本方針に関し、下記のとおり決議しています(2015年6月25日一部改定)。

1.取締役及び使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制

  • 当社は「新日本科学コンプライアンス行動指針」に基づき、取締役および使用人が法令、定款、社会規範等を遵守する体制の推進を図る。
  • 当社が制定した「新日本科学コンプライアンス行動指針」を国内外の子会社全てに準用し、グループ全体のコンプライアンス体制の強化を図る。
  • 当社は、他の事業執行部門から独立した代表取締役社長直轄の組織として内部監査部門を設置する。
  • 法令上疑義のある行為について、取締役及び使用人が直接情報提供を行う手段として、内部通報制度を整備する。
  • 反社会的勢力とは一切の関係を遮断する。その不当要求に対しては社内規程に則り組織全体で毅然とした態度をとる。

2.取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制

  • 取締役会議事録、稟議書、各種契約書、その他業務の執行状況に関する文書は、社内規程(文書管理規程、稟議規程等)に従い、適切に保存及び管理を行う。

3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制

  • リスク(コンプライアンス、財務、環境、自然災害、業務品質及び輸出入等)については、それぞれ各担当部門ごとに規制・ガイドラインの整備、研修の実施、マニュアルの作成・配布等を行う。
  • リスクが顕在化し、重大な危機又は損害の発生が予測される場合は、取締役は速やかに取締役会に報告する。

政策保有株式について

政策保有に関する方針

当社は、事業の拡大、持続的発展のためには様々な企業との協力関係が不可欠であると考えています。その観点から、企業価値を向上させるための中長期的な視点に立ち、事業戦略上の重要性、取引先との事業上の関係などを総合的に勘案し、政策的に保有を必要と判断する場合には、上場会社の株式を保有する場合があります。
個別の株式の保有継続については、その保有目的として事業提携、取引関係の強化を期待できる取引先であることを前提として、保有先企業のコア事業の内容や経営状態に関する厳密で具体的な精査を実施し、保有の便益がその負担に見合うかどうかという観点から縮減の要否を判断しています。専門性の高い分野については、弁護士、弁理士、その他コンサルタント等、外部の専門家にも相談の上、客観的な評価を実施しています。

政策保有株式の保有の有無
2024年6月末現在、当社は、政策保有株式としての上場株式を保有していません。

コーポレートガバナンス・コード

当社は、東京証券取引所が制定した「コーポレートガバナンス・コード」の各原則のすべてを実施しています。
今後も、毎年1回実施している取締役会の実効性評価等を通じて、当社事業に適した体制の整備を進め、経営の効率性・健全性・透明性等の向上に取り組んでいきます。

コーポレートガバナンス報告書