水に関するリスクの分析と評価
- 水資源
バリューチェーン内の拠点における水資源リスク評価に関して、国際環境NGOである世界資源研究所(WRI)の「Aqueduct Water Risk Atlas」を活用しています。 各拠点の水ストレスおよび水枯渇リスクを確認し、リスク評価を実施しています。
これらの優先地域の特定結果は、環境委員会からSDGs委員会に報告されます。その結果、必要に応じて取締役会に報告され、全社的なリスクマネジメントおよび事業戦略に反映されています。
リスク評価
当社の全拠点における水資源リスクの評価については、「Aqueduct Water Risk Atlas」を活用しています。各拠点の水ストレスおよび水枯渇リスクを確認し、短期・中期・長期の時間軸を踏まえた水リスク評価を毎年実施しています。
「Aqueduct Water Risk Atlas」において、「Baseline Water Stress」または「Baseline Water Depletion」が「高」以上の事業拠点を水ストレス地域と位置付けていますが、直近の評価において当社の全拠点はいずれも該当していませんでした。 この評価結果は、各拠点の責任者および環境委員会に報告され、取締役会への定期的な報告を通じてガバナンスを確保しています。
一方で、サプライチェーンにおける水リスクについては現在評価中であり、今後は重要な仕入先を対象に「Aqueduct Water Risk Atlas」や他の外部データベースを活用して評価を進め、調達方針やリスク管理に反映していく予定です。
水関連リスクの財務的影響
鹿児島本店/安全性研究所は当社の主力であるCRO事業の中核拠点であり、万が一、排水処理の不備により環境汚染が発生し、行政指導に伴って研究所の操業が一時的に停止した場合、売上への影響が生じる可能性があります。操業が 半日から5日間停止したと仮定すると、約3,400万円から約3.4億円の範囲で売上低下が発生するリスクがあると試算しています。 この規模の売上損失は、当社全体の営業利益やキャッシュフローに直接影響を及ぼし、研究開発や設備投資に充てる資金の制約要因となる可能性があります。
リスクへの対応
鹿児島本店/安全性研究所の排水処理については、好気性微生物による有機物分解を行う活性汚泥法に加え、中空糸膜を用いた高度浄化処理を導入しており、行政基準よりも厳しい水準で処理を実施しています。 排水の水質検査については、以下の体制を整備しています。
・生活環境保全項目に係る排水基準:年4回実施
・生活環境保全項目および有害物質に係る排水基準:年2回実施
検査項目にはBODやリン濃度など主要な水質指標を含んでおり、検査結果は各サイトの管理者に報告された後、法令および地域条例への適合性が確認されています。さらに本社へ年次報告され、全社的なモニタリングを通じてコンプライアンス遵守を徹底しています。 これにより、排水に伴う環境リスクを最小化するとともに、行政基準を超える水準での排水管理を実現しています。